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サンタドレスの海岸 The Beach at Sainte-Adresse (1867) - クロード・モネ

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1867年の夏、モネはフランス・ノルマンディー地方に位置するル・アーブルのサンタドレスに住む叔母を訪ね戸外で制作を行いました。この作品はその時に描かれた作品のうちの一枚。真っ青な海と、曇天のコントラストが印象的です。この頃のモネはサンタドレス海岸から見える海の景色を主題とした作品を多く描きました。

ラ・グルヌイエール La Grenouillère (1869) - クロード・モネ

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パリ近くブージヴァル近郊セーヌ川の河畔にある新興リゾート地であった水浴場「ラ・グルヌイエール」を描いた作品。1869年の夏、モネはルノワールと共にこの水浴場の前でカンヴァスを並べて共に描きました。揺らめく水面が、独特の筆致で見事に表現されています。

印象・日の出 Impression, Sunrise (1872) - クロード・モネ

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印象・日の出 Impression, Sunrise (1872) - クロード・モネ

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「印象派」の名前の由来となった有名な作品。モネの生まれ故郷であるフランス北西部の都市、ル・アーヴルの港の風景が描かれています。画家の登竜門であった政府主催の美術展覧会「サロン」の保守的な審査姿勢に不満を募らせた若手の気鋭画家たちが立ち上げたグループ展(印象派展)の第一回に出展された作品で、この印象派の出現により西欧絵画の歴史が大きく転換したと言っても過言ではありません。

アルジャントゥイユの画家の家 The Artist's House at Argenteuil (1873) - クロード・モネ

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アルジェントゥイユのモネの家と、その家族の日常の一幕を描いた作品。妻のカミーユと息子のジャンを含むモネ一家は1871年から1878年の間、パリ郊外のアルジャントゥイユで暮らしました。この家には、友人であり画家のマネやルノワールも頻繁に訪れ、共に制作を行なったり休息の時を過ごしたりしました。

散歩、日傘をさす女 Woman with a Parasol, Madame Monet and Her Son (1875) - クロード・モネ

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モネ一家がフランス、パリにほど近いアルジャントゥイユに住んでいた頃の1875年に描かれた作品。逆光で生み出される光の陰影の効果が、独特の臨場感を演出しています。この頃モネは妻のカミーユと、息子ジャンをモデルにして、風景の中の人物を描くことに専念していました。着物を着た妻、カミーユを描いた「ラ・ジャポネーズ」と共に1876年の第二回印象派展に出展されました。

サン=ラザール駅、ノルマンディーからの列車 Arrival of the Normandy Train, Gare Saint-Lazare (1877) - クロード・モネ

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フランス、パリのサン=ラザール駅を描いた作品。サン=ラザール駅はロンドンのクリスタル・パレスに代表されるガラスと鉄骨で織りなす建築の先駆けであり、そして工業化されていく社会の象徴でもありました。モネはこの年、サン=ラザール駅とその周辺をテーマに多くの作品を描き、そのうちの8点をその年に開かれた「第三回印象派展」に出展しています。

ヴェトゥイユの眺め View of Vétheuil (1880) - クロード・モネ

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フランス北部の村、ヴェトゥイユの夏の情景を描いた作品。ポピーの花が一面に広がるセーヌ川の中洲から、教会の塔を見下ろす構図で描かれています。1880年の夏、モネはこの作品を含むヴェトゥイユの異なる風景を数多く描いています。

エルサレム・アーティチョークの花 Jerusalem Artichoke Flowers (1880) - クロード・モネ

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戸外での制作が多かったモネが描いた、数少ない室内の花の絵のうちの一枚。1879年の夏の終わりに妻カミーユを失ったモネは、その秋戸外では仕事をせず、花や果物を描いて過ごしました。エルサレム・アーティチョークは日本語で菊芋のこと。小さくてかわいらしい黄色い花を咲かせます。

ひまわり Bouquet of Sunflowers (1881) - クロード・モネ

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ひまわり Bouquet of Sunflowers (1881) - クロード・モネ

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第7回印象派展に出展された作品。日本の陶磁器に生けられたひまわりが、モネらしい大胆で活気のある筆致で描かれています。ひまわりと言えば1888年に描かれたゴッホの作品が有名ですが、彼が弟のテオに宛てた手紙の中でこのモネの作品について、以下のように触れた文章が残っています。「ゴーギャンは彼が以前観たクロード・モネの素晴らしいひまわりの作品より僕の描いた作品の方がいいって言ったんだけど、僕はそうは思わないよ。」

ヴェトゥイユの画家の庭 The Artist's Garden at Vétheuil (1881) - クロード・モネ

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パリの北西に位置するセーヌ川右岸の村、ヴェトゥイユでモネが借りていた家の庭を描いた作品。二人の息子を残して妻カミーユはこの世を去り、失意の底にあったモネでしたが、後に二人目の妻となるアリス・オシュデの献身的な支えもあって、立ち直りつつあった時期の作品です。細かいタッチによって、陽光とひまわりの咲き誇る煌びやかな雰囲気を見事に表現しています。

菊の花 Chrysanthemums (1882) - クロード・モネ

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菊の花 Chrysanthemums (1882) - クロード・モネ

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花瓶に生けられた菊の花を描いた作品。戸外での制作が多かったモネの、数少ない室内の静物画の作品のうちの一つです。モネは1878年から1883年にかけて約20点の花の静物画を描きました。ひまわりの作品と共に、1883年には画商デュラン・リュエルのギャラリーに、1886年には「20人展」に展示されました。

ボルディゲーラ Bordighera (1884) - クロード・モネ

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ボルディゲーラ Bordighera (1884) - クロード・モネ

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1884年にモネはルノワールと共に制作旅行に出かけ、生まれて初めて地中海沿岸の地を踏むことになります。この作品はイタリア北部の町、ボルディゲーラの木々と風景を描いた作品。この地についてモネは「今度の旅で僕たちが見た最も美しい場所の一つだ。」と評しています。

モナコ近くの崖道 La Corniche near Monaco (1884) - クロード・モネ

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地中海の海岸沿いの小道と、その先に広がる山々を描いた作品。1893年の12月からモネは、ルノワールと共に人生初の地中海沿岸へと制作旅行に出かけ、乾燥した暑い気候を感じさせる美しい作品を数多く描きました。この辺りは現在ではニースとモナコを結ぶ主要な道路になっています。

グルファー港の岩海岸、ベリール島 Rocks at Port-Goulphar, Belle-Île (1886) - クロード・モネ

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フランス北西部、ブルターニュ地方の南に位置するベリール島の岩石海岸を描いた作品。1886年の秋、モネはこの島の近くの漁師の家に居を定めて、大西洋を眺めるこの奇岩をモチーフに、実に40点もの作品を描きました。ベリール島について妻に宛てた手紙の中で「ここの海は全く美しい。奇怪な形の岩と洞穴の寄せ集めです。」と綴っています。

アンティーブの庭師の家 Gardener's House at Antibes (1888) - クロード・モネ

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フランス南部の地中海、コート・ダジュールに面した都市であるアンティーブで描かれた作品。モネは1888年の4月から5月にかけて、芸術家の溜まり場となっていた宿場に滞在し、ここで30点ほどの作品を描きました。6月にはこの地で描いた10点の作品を、画商であったゴッホの弟テオに売り、それらの作品が展示された「アンティーブの海の風景」展はフランスで評判だったそうです。

朝もや Morning Haze (1888) - クロード・モネ

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朝もや Morning Haze (1888) - クロード・モネ

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モネの自宅のあるジヴェルニーからほど近い、ひなげし畑の朝の風景を描いたと思われる作品。1890年には同じひなげしの野をモチーフにした作品を「連作」の手法で描いています。朝靄の幻想的な効果を見事に表現した作品です。

小クルーズ川の急流、フレスリーヌ Rapids on the Petite Creuse at Fresselines (1889) - クロード・モネ

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フランス中部の村、フレスリーヌを流れるクルーズ川の流れを描いた作品。1889年の春、モネは小クルーズ川と大クルーズ川の合流点付近で20点ほどの作品を描きました。この時に描かれた内の9点の作品はほとんど同じ構図で時間だけを変えて描かれており、後に定番化する「連作」技法の先駆けとなりました。

小クルーズ川 The Petite Creuse River (1889) - クロード・モネ

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1889年の3月から、モネはフランス中部の村・クルーズに滞在し、渓谷をモチーフに数多くの作品を描きました。20点ほど描かれたうちの9点については、9点で一つの作品群を構成しており、「連作」の手法で描かれた最初期の作品であると言えます。

春のジヴェルニー Spring in Giverny (1890) - クロード・モネ

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1883年、モネはフランスの北にある小さな村ジヴェルニーに移り、1926年に亡くなるまでの実に40年以上をそこで暮らし制作を行いました。こちらは借地だったジヴェルニーの土地を購入し、家の周りで制作することに集中していた頃に描かれた作品。ジヴェルニーの春の光景がモネらしい快活な色彩で表現されています。

積みわら、雪の効果、曇り日 Stack of Wheat, Snow Effect, Overcast Day (1890 - 1891) - クロード・モネ

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モネの最初の連作「積みわら」のうちの一枚。寒々とした冬のジヴェルニーが描かれています。モネは1889年から1890年にかけて、ジヴェルニーの自宅周辺にあった積みわらを描くことに注力しました。同じ対象物を異なった時間・季節に描くことで、移ろい変化する光・大気・天候の効果を表現しようと試みたのが「積みわら」の連作で、20~30点以上を描いています。

積みわら Haystacks (1890 - 1891) - クロード・モネ

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積みわら Haystacks (1890 - 1891) - クロード・モネ

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モネの連作の一つ「積みわら」のうちの一枚。冬の荒涼としたジュヴェルニーの情景と積みわらが描かれています。モネは1890年から、ジヴェルニーの自宅周辺にあった積みわらを描き始めました。同じ対象物を異なった時間・季節に描くことで、移ろい変化する光・大気・天候の効果を表現しようと試みたのが「積みわら」の連作で、商業的にも大きな成功を収めています。

積みわら、冬の効果 Haystacks (Effect of Snow and Sun) (1891) - クロード・モネ

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モネの最初の連作「積みわら」のうちの一枚。冬の寒々とした情景が描かれています。モネは1890年から、ジヴェルニーの自宅周辺にあった積みわらを描き始めました。同じ対象物を異なった時間・季節に描くことで、移ろい変化する光・大気・天候の効果を表現しようと試みたのが「積みわら」の連作で、30点以上を描き、商業的にも大きな成功を収めています。

ヴァーノンのネトルズ島 Île aux Orties near Vernon (1897) - クロード・モネ

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モネの自宅があったジヴェルニーからほど近い、エプト川とセーヌ川が合流する地点の茂みを描いた作品。モネは1896年ごろから夏には太陽が昇る前に自宅を出て、セーヌ川支流の朝霧の効果を描くことを日課としていました。この時に描かれた連作「セーヌ河の朝」は1898年の個展に出品され、成功を収めています。

ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ Waterloo Bridge, London, at Sunset (1901) - クロード・モネ

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1899年から1901年にかけて、モネはロンドンに3度の取材旅行へ出かけ、テムズ川の霧の効果を描くことに取り組みました。こちらは夕暮れ時のウォータール橋を描いた作品。1904年には「テムズ川の眺めの連作」と題しデュラン・リュエル画廊に37点の作品が展示されました。

チャリングクロス橋、ロンドン Charing Cross Bridge, London (1901) - クロード・モネ

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イギリス、ロンドンのテムズ川にかかるチャリング・クロス橋と、霧の効果を描いた作品。1899年から三度に渡るロンドンへの取材旅行で、約100点ものテムズ川の風景を描きました。陽光と霧の織り成す幻想的な光の効果が見事に表現されています。

チャリング・クロス橋 Charing Cross Bridge (1903) - クロード・モネ

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テムズ川にかかるチャリング・クロス橋と駆け抜ける列車を中心として、水面に反射する光と辺りを覆う霧の効果を描いた作品。1899年から1901年の間にロンドンに三度滞在し、そこで取材したチャリング・クロス橋、ウォータールー橋、国会議事堂をテーマとした作品を実に100近く描きました。彼はロンドンについてこう書き綴っています。「私はロンドンの、そのすばらしい霧が大好きなのです。」

サン・ジョルジョ・マッジョーレ島から見たドゥカーレ宮殿 The Doge's Palace Seen from San Giorgio Maggiore (1908) - クロード・モネ

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イタリアのヴェネツィアにあるドゥカーレ宮殿を描いた作品。70歳近くになっても画業への情熱は衰えず、1908年の10月から12月にかけて妻のアリスと共にイタリアのヴェネツィアへ最後の大旅行を敢行しました。この時に描かれた作品について新印象派の画家シニャックは「私はこれらをあなたの芸術の最高の表現として讃えます。」と賞賛しました。

パラッツォ・ダ・ムーラ、ヴェニス Palazzo da Mula, Venice (1908) - クロード・モネ

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水の都、イタリア・ベネチアの運河に面する特徴的な建物を描いた作品。70歳が近づきつつあったモネは、1908年の10月から12月にかけて妻のアリスと共にイタリアのヴェネツィアへ最後の大旅行を敢行し、「ヴェネツィアの眺め」と題した29枚の作品を残しました。

日本の歩道橋 The Japanese Footbridge (1920 - 1922) - クロード・モネ

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1922年頃に描かれた作品。晩年は白内障により色彩感覚が衰えたモネでしたが、命を燃やすようにジヴェルニーを描き続けました。この絵の上部には、モネのお気に入りであった藤の花がいっぱいに描かれています。支援者であり、友人でもある画商のデュラン・リュエルに宛てられた手紙にはこう綴られています。「私は力の限り仕事をしています。目が見えなくなる前に全てを描き尽くしてしまいたいのです。」

日本の歩道橋 The Japanese Footbridge (1920 - 1922) - クロード・モネ

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1922年頃に描かれた作品。晩年は白内障により色彩感覚が衰えたモネでしたが、命を燃やすようにジヴェルニーを描き続けました。支援者であり、友人でもある画商のデュラン・リュエルに宛てられた手紙にはこう綴られています。「私は力の限り仕事をしています。目が見えなくなる前に全てを描き尽くしてしまいたいのです。」